BLOGトレーナーブログ
2015.6.12週刊新潮がRIZAPの内情を暴露
ついにRIZAPの闇が世間に露呈しましたね。
私は週刊新潮に書かれていない事も倍以上知っていますが場違いなのでここでは書きません。
元RIZAPトレーナーの私からすると、正義というのはいつも遅れて登場するのだなという感じです。
今回の週刊新潮に寄せられた問題点。
①トレーナーの質
②広告宣伝費と人件費の割合
③危険な食事指導
④宗教的な自己啓発セミナー
⑤お客様の高級腕時計や現金を窃盗・逮捕されたトレーナー
⑥セッション中のケガ・事故多発
うーん・・・氷山の一角といった感じです。
トレーナーの質についてはこの新潮の記事が掲載される以前のブログにも書いております。
①そもそも求人広告をみても分かるとおり、時給900円未経験可のトレーナーが大半です。
9割方正社員ではなく契約社員で、現場に指導に当たるのはその時給900円のトレーナーたちです。
ゲストとの1セッションでつくインセンティブは500円です。(笑)
つまり、1セッション50分23,490円(入会者最低支払額375,840円を全16回で割った金額)を支払っているゲストに対し、時給1,400円の素人トレーナーが責任を負います。
私が入社したころはまだ全体で若干50名くらいのスタッフしか在籍しておらず、中には優秀なトレーナーもそこそこいました。
ベンチャーだし、最初は苦しいけども頑張ろうと思い働いていましたが、最初から社長の企みは短期の情報商材売り抜けくらいにしか思ってなかったのでしょう。
全社員を正社員登用しないままで、簡単に首を切れる状況を保ちつつ急速に多店舗展開したのも頷けます。
たまたま業績が良かった為本腰入れようとしたものの、そのころには社内でもスタッフたちが会社に対して不信感を募らせ、優秀な頭の良い人材から退職する始末。
そのまま突き進み今現在では800人程のスタッフがいるそうですが、そのうちの何人が尊敬できるほどの熟練した経験・知識を持つ者なのか・・・。
もともとフィットネス人口が日本人全体の7%といわれるなか、求人を募って優秀なスタッフが応募殺到してくるわけもない。
似たようなビジネスをしている多店舗展開している業種は全部当てはまります。
私が退職する時点では、スタッフ全体の8割がズブの素人、1割が筋肉マニア、1割が管理職でした。
③当然素人の為、食事指導も経験不足。体重が減らないゲストに対して過酷な食事強要一辺倒。
一番大事なトレーニング指導に至っては細かいコツや正しさなど皆無といった状況もちらほら・・・。
低糖質食は(トレーニングがしっかりしていなければ実質)食事だけの実践となり、それだと筋肉もかなり減り、体重がめちゃくちゃ減ります。それを実績と言ってしまうのであれば筋トレの、ボディメイクのそもそもの意味は??
筋肉が減る減量は必ずリバウンドを招きますし、見た目にも若さがなくなります。
急速に拡大する店舗展開に優秀な人材を急募しても無理があります。
素人のお客様(1回受講50分・全16時間余)を相手に2週間の研修(8時間×14日=112時間)の知識で先輩素人がリードするだけ。
④実質的な知識も肉体も無いトレーナーは継続が取れず物販で売り上げを上げざるを得ない為、宗教的な自己啓発セミナーによって高額商品をさも当たり前かのように売る。
ついていけない居場所の無いトレーナーが、落ち込んで犯罪に走る。⑤といったところでしょうか。
⑤窃盗するトレーナーなんてありえないでしょう。親も親なら子も子です。
⑥トレーニングの知識、安全管理の意識が低い為に起こる事故も必然です。
そもそもが、優秀な社員達が辞められては困る時に愛想を尽かして去って行ってしまったというのが問題。
金儲けに走って急速な多店舗展開に、本質がついてこなかったということです。
株主ばかりに媚を売り、一生懸命働いていた社員をないがしろにし、情報商材の短期売り抜けとばかりに、人>モノ>金(>情報>時間)といわれるものを逆にした結果の愚かな顛末と言っても過言ではないはず。
②広告宣伝だけして、一番のリスクである人件費を大幅削減する姿勢をとった。
当時に比べこうも多くの事件が明るみに出た今、RIZAPの品格が著しく下がっているのは事実です。
しかし、世の中にボディメイクというものを強く広めることにおいて、RIZAPは大きな役割を果たしたのも事実です。
私自身が当時イノベーターやアーリーアダプターのエグゼクティブを相手に尽力し、結果を出してきた事がいまのマジョリティの入会につながっているものです。
週刊新潮にはRIZAPは吉川メソッドのパクリみたいなこと書かれてましたけど、私の過去のブログにも書いてある通り、その吉川メソッドもそもそもの提唱者であるロバートアトキンス医師の研究のパクリです。
世の中先にやったモン勝ち、言ったモン勝ちなのかな・・・。悲しいな。
私がいた2013年まではRIZAPもまともな会社にみえたし、スタッフも一丸となって頑張ってたんだけどなぁ。
雇用契約当初のありえない私の給料明細も、繁忙期(店舗に寝泊りしていた時)の超過勤務が当たり前だった頃の給料明細も、まだ残ってます。
もっと深い闇はきりがないのでこのへんで。
資本さえあれば芸能人なども起用して大きく広告宣伝できます。
RIZAPの名はもはや聞いたこと無いという人の方が少ないでしょう。
まるで、政治家が選挙の時に街頭演説・公約など口にせず、選挙カーで自分の名前だけを淡々と連呼するだけで印象付けて投票を勝ち得て当選する手法そのものですね。
名前を聞いたことがあるという理由だけで中身も知らずに投票にいくと、ろくなことにはなりませんよ。
賢い消費者の方々は、皆気がついてきています。
私がRIZAPにいたのは、尊敬に値するスタッフが多く去った2013年度の12月31日まで、2014年以降は残ったスタッフとその下に付く新人達で構成されると想像するだけでも目も当てられません。
まぁもって3年だなと思っていましたが、思ったより世間は流れが速いようです。
正直な話、今回の件は事故として捕らえ、RIZAPにはもっと頑張って立ち直って欲しいです。
資本があるからこそできることもあります。
せっかく健康志向になってきている世間様に対して、業界全体を不信にさせるような事はしないでもらいたい。
社長の品格が問われます。
以上。週刊新潮を読んだ個人的な感想でした。